2020-01-01から1年間の記事一覧

攻めのPCR検査が難しそうであるということ

体がだるい若い男性が、受診されました。私が所長を務める慈恵医大晴海トリトンクリニックでは、発熱と咳があるかで発熱外来で診察するか一般外来で診察するかを決めています。 この患者さんは「体がだるい」だけなので一般外来で診察しました。新型コロナウ…

東京問題

管官房長官が「現在の新型コロナウィルス感染症の感染拡大は東京問題だ」と発言し、小池知事が反論しています。私は現時点でのGo toキャンペーンには賛同できないのですが、東京都が他府県に比べて感染者数が極めて多い事実は心配しています。 これはPCRの検…

新しい時代の反戦運動はどの様なものなのでしょうか?

新型コロナウィルス新規感染者数は増加の一途をたどっています。国や都は「歌舞伎町を含めて無症状の若者に積極的にPCRを行っていること」が大きな理由の一つと説明しています。一方、感染がこれ以上拡大しないように「Go toキャンペーンでは症状のある人は…

コロナ対応病床数は直ぐには増えません。

新型コロナウィルス感染症の拡大で政府や都は難しい舵取りをしています。既に財政が厳しくさらなる経済対策が施行できないこと、これ以上経済が停滞することが私たちの生活に大きなダメージを与えることは明らかでしょう。 しかし、それとは別に感染拡大は起…

4月の感染拡大と今回の感染拡大は様式が異なってしまいました。

新型コロナウィルス感染症は様々な様式で感染拡大を起します。 私は、7月8日に新宿区には感染者が多いけれど渋谷区・世田谷区には少ない事から、4月の感染拡大とは感染症式が異なることで安心していました。しかし、7月9日埼玉や神奈川だけでなく大阪でも多…

政府はリスクを正確に発信する必要があると思います。

本日、東京都の新型コロナ感染症ウィルス新規感染者数が224名となりました。私は、数日間100名前後なので頭打ちすることを期待していましたし、新宿区を中心の感染であれば、抑えきることも可能かもしれないと考えていました。 何より、最も情報を持っている…

3月の状況と異なることがやっと腑に落ちました。

私たちは、新型コロナ感染症ウィルスについて多くの情報がありますが、その解釈方法を探るのに疲れてしまっています。そんな時に別の視点からの1つの情報でホッと胸をなでおろすことがあります。 WHOが7月7日に新型コロナ感染症ウィルスは空気感染の可能性が…

感染症の専門家の自由な発言が制限されることがとても心配です。

新型コロナウイルス感染症専門家会議が解散し、コロナ対策分科会とコロナ検証有識者会議が新たに開設されました。 コロナ対策分科会は専門家会議の尾身茂地域医療機能推進機構理事長、脇田隆字国立感染症研究所長に加え、大竹文雄大阪大院経済学研究科教授や…

新型コロナウィルス感染数の増加に途方に暮れています。

新型コロナウィルス新規感染者数が急激に増加しています。すでにコロナ疲れの方もいるかも知れませんが、医師としてはどうしても心配になってしまいます。 「若い人が70%を占めるとか夜の街関連」という言葉が、市中感染が拡大していることをマスクしてしま…

オリパラ組織委員会からされた新型コロナウィルス感染症に関する質問

6月29日にオリパラ組織委員会で新型コロナウィルス感染症関連でコメントを求められています。想定される質問は、1.ボランティアと選手や選手の検査2.応援とおもてなし3.ボランティアの保障によるものが多かったです。ボランティアと選手や選手の検査ですが、…

37.9℃の発熱に新型コロナウイルス感染症への可能性を感じビビる

今月中に申請する予定で準備していた科学技術振興機構の助成金の仕事が立て込んで、6月24日の夜から血尿が出るようになりました。血尿は直ぐに治まりましたが、熱は37℃前後でした。私の平熱は36℃以下なので明らかに高いのですが、直ぐ治まると思っていました…

オンライン診療が当たり前になった場合の行動変容外来のあり方を考えてみた

私の行動変容外来に2時間以上かけて受診される方がいらっしゃいます。著書やテレビで私の行動変容外来のことを知り、是非通院したいと仰られます。しかし、行動変容外来は継続することが大切ですので、私の方は通院が難しいと感じてしまいます。折角来てくだ…

医療界の古い良心を守りながら、オンライン診療による効率を追求するということ

オンライン診療は新型コロナウィルス感染症の広がりで大きな広がりをみせています。患者さんが通院することなくクリニックに受診できるのはとても便利なことです。 しかし、日本医師会の一部の先生からは、批判的な意見が出ているようです。患者さんを実際に…

赴任してきた若手医師に行動変容診療を紹介したら・・・。

私は大学病院で初めて行動変容外来を設立し、また、新型コロナウィルス感染症で「行動変容」という言葉が浸透し、私の所にも何件か取材が来ましたが、身近な「行動変容」に関係するお話を紹介します。4月から私のクリニックに勉強熱心な若手医師が赴任しまし…

動的・連続的生体データが世界・医療を変える

私は、2016年大学病院では初めて行動変容外来を開設しました。その外来で、動的・連続的生体データが極めて重要であることを患者さんにも説明してきました。現在の医療は早朝・空腹・安静時の血圧や血糖を測定してそれに合わせて薬物療法がなされています。…

オリンピック・パラリンピック組織委員会から新型コロナウィルス感染症の講演を依頼されました。

6月末、オリンピック・パラリンピック組織委員会から新型コロナウィルス感染症に関する講演を依頼されました。感染症の専門家ではないですが、私なりにどの様な筋立てが良いかを考えています。新型コロナウィルス感染症の感染形式には、飛沫感染と接触感染が…

検査キットから冬の新型コロナウイルスとインフルエンザの診かたを考える

富士レビオ社が開発した新型コロナウイルスの抗原検査キットが承認されました。 鼻咽頭拭い液の検査で約30分で結果が出ます。新型コロナウイルスの抗原量は発症9日目程度までは唾液中に多く存在しているので、近々唾液での検査が承認されることが期待できま…

今年も法研さんのベストドクターズの一人に選んでいただきました。

今年も法研さんのベストドクターズの一人に選んでいただきました。 日々の患者さまとの向き合いを引き続き大切にしていきたいと思います。 www.sociohealth.co.jp ※2020年6月5日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。

先日取材を受けた時事メディカル・Yahooニュースで「診療控え持病悪化 コロナ、がん早期検診にも影響」の記事が掲載されました。

先日取材を受けた時事メディカル・Yahooニュースで「診療控え持病悪化 コロナ、がん早期検診にも影響」の記事が掲載されました。著名な東京大学の中川先生のがんに対するコメントもあわせてご覧ください。・時事メディカルhttps://medical.jiji.com/topics/1…

3つの財産

人には3つの財産があるといわれています。お金、人間関係、健康です。3つのどれを重視するは立場や年代によって異なると言われています。一般に若い人は「お金」、中年層は「人間関係」、壮年期になると「健康」を重視する傾向があると言われています。 若…

ブルーインパルスは見れませんでしたが医療者への感謝を示してもらい、医療者の立場で考えること

残念ながらブルーインパルスを見ることはできませんでしたが新型コロナ感染拡大で医療者に関する感謝を様々な形であらわすことが増えています。 私は医者になって35年経ちますが、その間、一般の方の医者に対する捉え方が随分変わってきたと思っていました。…

緊急事態宣言解除後のクリニック再開と東京アラートの目安について

5月25日に首都圏を含む全国で緊急事態宣言が解除されました。私たちの慈恵医大晴海トリトンクリニックでも6月1日から健診と人間ドックを再開します。5月25日に病院でのそれに関する打ち合わせがあり、今後、第2波が出た時の人間ドックの休止目安として東京ア…

取材を受けたダイヤモンド・オンラインの記事「増える 巣ごもりアルコール依存症、医師が語るお酒との付き合い方」がアップしました

取材を受けたダイヤモンド・オンラインの記事 増える「巣ごもりアルコール依存症」、医師が語るお酒との付き合い方がアップしました https://diamond.jp/articles/-/238834新型コロナ感染拡大で巣ごもりアルコール依存症が増えているようですが、私のブログ…

新型コロナウイルス感染症によって生まれる新しいリーダーへの期待

新型コロナウィルス感染症は社会に大きな変化をもたらしました。 医療の現場でもオンライン診察は大きく推進されていくように、お互いに対立する世代や地域の価値観が変革を送らせていたシステムが、感染症という共通の敵が出現することでWin-Winの関係を築…

With corona とオンライン診療

With coronaの時代、買い物はAmazonや楽天市場などに依存する生活様式が確立されますが医療はどうでしょうか? 日本は健診や人間ドックを受ける土壌があり、開業医へのアクセスも良いとされています。 しかし、実際に健診や人間ドックで糖尿病と診断されて、…

With Coronaと捉えた方が、気持ちが楽になると思います。

新型コロナウィルス感染症の情報は世の中に溢れ、その情報を追っている人は実は専門家よりも迅速に情報を得ている人もいるかと思います。しかし、振り返ってみると如何にその時々の情報に振り回されていたかもわかります。2月は水際対策が功を奏するかを注目…

新型コロナウイルス感染拡大を予防する日本人の習慣について

新型コロナウィルス感染症にかからないために、やるべきことを列挙した記事が多くみられます。厚労省もそのたぐいの記事をホームページに載せています。しかし、気を付けて出来ることはせいぜい5個程度で、10個もあれば守ることは出来ないだろうと想像してし…

ダイアモンドプリンセス号に乗り込み、また、慈恵医大の院内感染を制御した専門家に人間ドック再開の助言をもらう

私が勤務する慈恵医大晴海トリトンクリニックは内科、産婦人科、精神科、眼科、耳鼻科、皮膚科、整形外科、精神科の外来診療と健診と人間ドック診療を行っています。新型コロナウィルス感染症の非常事態宣言後、健診と人間ドック診療部門をクローズしていま…

新型コロナウイルス感染症に関して判断基準になるモノサシがない世界で

加藤勝信厚生労働相は15日の閣議後記者会見で、献血された血液で新型コロナウイルス感染後にできる抗体を調べたところ、抗体陽性率は東京都の500検体で0.6%、東北6県の500検体では0.4%だったと明らかにしたとのことです。https://news.livedoor.com/articl…

健康をマネジメントする

新型コロナウィルス感染症により様々な領域が変化すると思いますが、医療は元々、感染症と戦うことで進歩してきました。しかし、この問題が解決し、1960年ごろから心筋梗塞、脳卒中、癌へ焦点を当てた医療が主流となってきました。心筋梗塞、脳卒中のリスク…