5月25日に首都圏を含む全国で緊急事態宣言が解除されました。
私たちの慈恵医大晴海トリトンクリニックでも6月1日から健診と人間ドックを再開します。
5月25日に病院でのそれに関する打ち合わせがあり、今後、第2波が出た時の人間ドックの休止目安として東京アラートを参考にすることも提案されました。
しかし、その後、東京では新型コロナウィルス感染症の新規感染者数が増加しました。
小池都知事が示した東京アラートの幾つかの目安を超えてしまいました。
もし、額面通りに東京アラートが出たとすれば、健診と人間ドックは再開できませんでした。
ただ、小池都知事は既定路線を重視し、6月1日から第二ステップへと緩和すると発表しました。
「感染者が増えているのは夜の歓楽街からの感染者と判っているので」と第二ステップへの緩和の説明をしました。
慈恵医大本院は六本木・新橋、慈恵医大晴海トリトンクリニックは銀座のお膝元です。
また、戦いが始まります。
しかし、ここで考えてみますと東京アラートの目安とは何だったのでしょか?
地域を限定した夜の歓楽街に対する要請は、全体の要請と同じようにされていくのでしょうか?
私は、3月24日に2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の延期が決定したのを待って、3月25日に小池都知事が、「いまが新型コロナウイルスの感染爆発の重大局面であるという認識を皆様方と共有したいと言った発言や都の要請解除は国の緊急事態宣言が解除を待っていたことなどは、ご本人の政治的なリスクをとらない判断だと思っていました。
これは、築地市場の移転の時も同様のスタンスだと感じていました。
今回、自ら示した東京アラートの目安に反して、第二ステップへの緩和は目安と相反する判断に思います。
もしかしたら、楽観できるデータを東京都が持っていることを望んでいますが、何よりも政治家の立場としてではなく、都民のことを考えた判断が今後されていくことを望んでいます。
※2020年5月31日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。