感染症の専門家の自由な発言が制限されることがとても心配です。

新型コロナウイルス感染症専門家会議が解散し、コロナ対策分科会とコロナ検証有識者会議が新たに開設されました。

コロナ対策分科会は専門家会議の尾身茂地域医療機能推進機構理事長、脇田隆字国立感染症研究所長に加え、大竹文雄大阪大院経済学研究科教授や平井伸治鳥取県知事らが加わっています。 

コロナ検証有識者会議は黒川清政策研究大学院大名誉教授が委員長を務め、ノーベル賞受賞者山中伸弥京都大教授らがメンバーとなっています。

黒川先生は私が専門の腎臓内科の大家でグローバルな視点を好む先生です。

 

感染症の専門家である専門家会議のメンバーは経済のことは考えずに感染症の拡大防止のことだけに焦点を当てて発言をして頂きたい」と思っています。

 

医師は、経済学者や政治家との合同会議で「感染症死数より、経済がダメージを受けることによる自殺者数の方が多い。」と言われた時に反論するロジックを持っていません。特に感染症の専門医のフィールドはエボラ出血熱のアフリカやSARSの中国であり、日本社会や世界経済は専門外であることが想像されます。

また、今までの新規のウィルスの感染拡大の予測が必ずしも的確とは言えない部分もあると思います(しかし、新規ウィルスですから予想がつかないのが当然です。)。

世界的な権威である黒川清先生や山中伸弥先生に今までの実績を検証されながら、専門外の経済や政治の課題を突き付けられることで感染症の専門家の自由な発言が制限されることがとても心配です。

 

プロ野球も無観客から徐々に観客を入れて試合をすることが既定路線になっているような印象を受けます。

 

西村大臣は海外との人の交流も緩和していくことを明言しています。

 

ひょっとしたら、暫くすると感染は頭打ちする可能性もあります。

東京以外の新規感染者数が頭打ちしていることは朗報です。

 

しかし。先が見えない状態で楽観的なコメントだけ発信することは、国民に大きな不安を与えます。

 

やはり、私たちが行動制限をするべき指標は示す必要があると思います。

 

※2020年7月7日時点の医師横山啓太郎個人の意見です