ダイアモンドプリンセス号に乗り込み、また、慈恵医大の院内感染を制御した専門家に人間ドック再開の助言をもらう

私が勤務する慈恵医大晴海トリトンクリニックは内科、産婦人科、精神科、眼科、耳鼻科、皮膚科、整形外科、精神科の外来診療と健診と人間ドック診療を行っています。

新型コロナウィルス感染症の非常事態宣言後、健診と人間ドック診療部門をクローズしています。

5/1439県で非常事態宣言解除が発表され、この後、東京の非常事態宣言解除は遅れると思いますが、それでも6からは健診と人間ドック診療部門の再開を予定しています。

しかし被検者の方同士が距離を置くなど感染防御に対する取り組みも必須です。

人間ドック学会はじめ幾つかの学会が健診と人間ドック診療の指針を出していますが、実際の再開となると専門家の評価が必要です。

慈恵医大はダイアモンドプリンセス号の感染患者受け入れ以降、東京都でも最も新型コロナウィルス感染症患者さん診てきた病院の1つですが、その中心が感染制御部です。

先日人間ドック再開に向けて、慈恵医大感染制御部チームが私たちのクリニックに来てくれました。

そのコメントとして、
1.やはり、咳や発熱がある患者さんが人にうつす。逆に言えば、クリニック入室時に疑い症状の人をチェックしておけば、院内感染はかなり防げる。
2.サージカルマスクを医療者と患者さんの両者がつけ、患者さんが触ったところを直ぐに消毒しておけば大丈夫。
3.換気は必要。
とのことでした。

私は、無症候性の感染者がクリニックで感染を広げることが心配でした。

以前ブログで書きましたが、卓球をやるぐらい元気な感染者がクラスターの元となってしまったことや、症状発現2日前から感染源と成り得るということで、無症候性患者さんへの対応に疑心暗鬼でした。

勿論、100%大丈夫ということはなく注意した方が良いに決まっていますが、多くの経験を持つ専門家の意見に救われました。

何しろ彼らはゾーニングが不十分と言われたダイアモンドプリンセス号に乗り込み、また、慈恵医大の院内感染を制御したメンバーです。
気を緩めれば、また感染拡大のリスクはありますが、やることをやれば大丈夫ということも確認されつつあります。

※2020518日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。