With corona とオンライン診療

With coronaの時代、買い物はAmazon楽天市場などに依存する生活様式が確立されますが医療はどうでしょうか?

日本は健診や人間ドックを受ける土壌があり、開業医へのアクセスも良いとされています。

しかし、実際に健診や人間ドックで糖尿病と診断されて、診療を受ける患者さんの率は40代男性では50%程度しかいません。

 

私が専門の透析では糖尿病が原疾患で透析になる患者さんが一番多いのですが、透析を開始する年齢で最も多いのは70歳を超えています。

糖尿病で透析にならないためには40代からの治療が肝心で、60代から治療を始めても手遅れです。

にもかかわらず、40代の男性は従来の仕事の仕方だと、医療機関に受診しなかったのです。

生命を財産と考えることが出来ない土壌が日本にあり、つい日々の忙しさが受診を妨げています。

 

「もし、医療機関もネットで相談できてネットで薬が送られてくれば」と考えている方も多いのではないでしょうか?

そうなれば、近くのクリニックでなくても患者さんが良さそうだと思うクリニックを選択するようになります。

ネットで電化製品を買う時に、そのお店が何処にあるかなど気にしませんよね。

診療圏が無くなり、クリニック自体も患者さんのニーズに合うような工夫をしていくでしょう。

 

糖尿病などの生活習慣病の患者さんの場合、これを実現するには、患者さん、医師、薬局、検査会社の4者がネットワークを作る必要があります。

しかし、このことは其々の収益を収益の維持がなされるスキームを作れば、徐々にクリアされていくと思います。

 

私は、今後はオンライン診療を行い、遠方からも行動変容外来に受診したい人を集めて薬に頼らない生活習慣病改善を目指す医療を行いたいと思っています。

しかし、問題になるのは、患者さんの来院回数が減ればかかりつけのクリニックは存続できません。

そのことを見越して、診察実施医療機関における1月当たりのオンライン診療料の算定回数の割合の制限(1割以下)となっていました。

つまり、ほとんどの患者さんを対面で診なくてはいけないというルールになっています。

 

現在は新型コロナウィルス感染症の特例でこの1割以下というのが外されていますが、新型コロナウィルス感染症が収束すればこの制限は復活するものと思われます。

かかりつけ医が経営不振でなくなってしまうと今回の新型コロナ感染症でかかりつけ医が前線で患者さんを診たり、PCR検査に協力することが出来なくなってしまいます。

オンライン診療は現在の日本の医療構造を大きく変えてしまう可能性があるのです。

 

しかし、オンライン診察の便利さを知った現役世代は保険診療でなくてもオンライン診察を望まれるかも知れません。

そうなると、生活習慣病の患者さんは保険診療自由診療のいずれかを選択するようになると思われます。

今後Withコロナの時代には生活者を重視した、柔軟なルールメイキングや運用を望みます。

 

※2020年5月24日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。