コロナに罹患

私は64歳の大学の医師です。私のコロナ罹患についてお話します。

2023年1/12に長女が腹痛を伴い38.7度の発熱し、1/13に慈恵医大PCRを受けましたが、陰性でした。同時期に妻と次女が咳をし出しましたが、熱は36度前半で、コロナ感染で大学に迷惑をかけることをはばかったため経過を見ていました。

1/18に長女が38.2度の発熱があり、1/19再度長女がPCRを受け、陽性と判定されました。

1/20私は倦怠感はありましたが平熱で抗原検査も陰性でした。私と妻が念の為にPCRを受けたところ陽性を確認。大学の感染対策室に連絡したところ、1/27抗原定量検査で陰性が確認されるまで出勤停止となりました。

 

初期はほとんど症状がありませんでしたが、ネットでコロナ発生届を出しました。コロナ発生届にはPCRの結果や身分証明書の添付を求められ、おそらく殆ど人は登録しないと思われました。

重症例でなければ、申告するメリットがなく、作業がとても煩雑でした。第7波より第8波は感染者数が少ないのに死者が多いのは、第8波では感染者数が多い20−50代の人が殆ど登録しないためだろうと思われました。

政府も専門家会議メンバーもそのことは重々承知しているのでしょう。第8波の患者数増加を表面化させたくないという趣旨はあるのでしょう。

そう考えていたのは私が発症して3日目ぐらいの1/22までのことでした。

その間、研究会の座長もリモートで参加していました。

この程度であれば、今後はワクチンを受けないかもしれないとも考えていた。

 

その後、1/22夕方から倦怠感が増強。38.2度の発熱、酸素飽和濃度は入院適応の91%まで低下しました。私は95歳の母と同居しており、私が入院すると母は1人で生きていけません。

呼吸苦はありませんでしたが、私の酸素飽和濃度は91%から93%程度が持続していました。1/25なると呼吸状態も改善し、酸素飽和濃度は95〜96%と正常値ではないものの改善していきました。

1/26になると体調もかなり改善し、コロナでなければ働ける程度になりました。

 

1/27に慈恵医大で抗原定量検査をして、抗原量が少なければ、1/28から勤務可能となります。しかし、もし、抗原量が多ければ、代診を立てる必要があるので、1/26に薬局で買った抗原定性キットで検査を行いました。結果は陽性でした。そのため、1/27の検査でもクロとなる可能性があるので、1/28の代診医を確保しました。いずれにしても1/30からは大学の規定でも勤務が許されます。

 

これで、私の新型コロナウィルスの1回目の罹患は終わることになりそうです。入院もしないで軽症で済んだと言えるかも知れません。しかし、酸素濃度がこれほど低下した経験はいままでありません。ワクチンを打っていなかったら。あるいはオミクロン株の前のウィルスだったら命を持っていかれたかも知れません。そのリスクの中、この3年間働いてきたことに、ある種の感慨を感じています。

2023年1月26日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。