感染に対する我が国の危機管理。

変異株がデルタ株からオミクロン株に置き換わり、新型コロナウィルス感染症の爆発的な感染拡大が起こっています。

私は、新規感染者数の増加を我が国のPCR検査能力では感知できないことを1月15日のブログで発信しましたが、残念ながら予測通りになってしまいました。

若い人感染疑いの人にPCR検査が回らないことが危惧され、「検査をしなくても診断できる。」というコメントが厚労大臣からも発信されましたが、検査をしていない感染者の濃厚接触者はどうなるのでしょう?

それだけ、PCR検査が十分行われていないのに、陰性証明で多人数の会食を認めようとする東京都の方針は受け入れられるものなのでしょうか?

感染者の増加のスピードに行政の対応がついていけないことが明らかになりました。肝心なのはこの2−3週間なのに、その間にワクチン、治療薬などを含めて決め手になる政策は、出てくるとは思えません。

新型コロナ感染症の爆発を災害と考えるのであれば、年末年始にアクションを起こすべきでした。行動制限はこの時期にこそ大切で、これから行っても十分な効果は得られないでしょう。

そして、医療は感染者や濃厚接触者の囲い込みを早晩諦めるでしょう。

しかし、一方で感染症に対して十分な対応をできた国がないことも事実です。現在の混乱も2ヶ月程度では収まっていくでしょう。

福島原発事故や新型コロナウィルス感染症から災害対策を学ぶ必要があるのに、政府もマスコミも感染が落ち着けば、その問題を先送りにしてしまうのでしょうか?

1月27日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。