冬の新型コロナウィルス感染症に対するクリニックの準備

新型コロナウィルス感染症の新規感染者数は高止まりであるものの一定の落ち着きを示しています。

 

私が所長を務める慈恵医大晴海トリトンクリニックは中央区にあります。中央区PCRセンターは中央区在住の方のPCR検査は受け付けますが、中央区に住んでいない方のPCR検査は受け付けていません。従って、品川区在住で晴海トリトンに勤務されている方は、私のクリニックにいらっしゃってもPCR検査が出来ないことになります。

 

品川区在住で晴海トリトンに勤務されている方のPCR検査を行うために、クリニックでは「一定の条件」をクリアし、都に申請します。申請が認められれば、PCR検査を外部の検査機関に提出し、その費用を公費で賄うことが出来ます、つまり、クリニックが「一定条件」を示すことを都に申請して許可をもらって、品川区在住の患者さんでも、私たちの施設で保険でPCR検査を受けることが出来ます。。

 

この「一定条件」が大変です。特に発熱患者さんと一般の患者さんの導線が交わらない様にしなくてはなりません。

そして、以下のことが問題になります。

  • スタッフを感染のリスクにさらしてしまうこと。
  • 防護服を着用して発熱患者さんを診ると診れば診るほど赤字になること。
  • 発熱の患者さんを診ているということが表に出て評判になると、一般患者さんが受診することを嫌がって、収益が落ちること。

などです。

また、冬になって抗原検査や迅速PCRがクリニック内で可能になるとさらにこの問題は大きなものとなってしまいます。

 

現在、私は準備を進めていますが、正しい方向に進んでいるかもわからない状況です。

 

※2020年9月22日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。