コロナ禍で友人が亡くなりました。

先日、高校の同級生が亡くなりました。

約1年前にたまたまゴルフを一緒にやりました。その時は殆ど症状がなかったのですが、その1ヶ月後に「既に癌が広がってしまい、手術ができないと説明を受けた。」と電話がかかってきました。

私は、腎臓・高血圧内科の医師で癌は専門ではないのですが、その病状は厳しいことはすぐ解りました。

そして、治療するとしてもしないとしても、近いうちに症状が出て、本人が疑心暗鬼になっていくことが想像できました。

私が務める慈恵医大で治療を受けても「他の病院だったらどうだろう?」と考える筈です。そこで、先ず慈恵医大に入院しても、がんセンターにセカンドオピニオンを求める道筋をつけました。しかし、コロナ禍では、入院してしまうと、感染防御の観点から外出はできませんので、がんセンターにセカンドオピニオンを求めるには、一度退院しなくてはなりませんでした。ご家族との面談も制限されていました。

彼は、慈恵医大で1度目の抗がん剤治療を終えると直ちにがんセンターのセカンドオピニオン外来を受診しました。慈恵医大の治療とがんセンターの治療が同一なことを理解し、慈恵医大での治療が続きましたが、その後もがんセンターに窓口があることは、彼の救いになりました。

このことを皆さんにお伝えしたくてブログを書いています。

 

私ができたことは少なかったですが、私は彼から毅然として病気を受け入れる姿勢を学びました。コロナ禍で告別式もご家族だけで執り行われましたが、私はご家族のお許しを得てお消耗をさせていただきました。

 

8月23日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。