行動変容を起すキッカケになる動機付け

本日は患者さんに行動変容を起すキッカケを作る医療者のメソッドについて書いてみます。行動変容を起すキッカケになる動機付けをする時に「患者さんの行動変容へのやる気」について考えてもらうことを行っています。

先ず、「やる気を10段階でどの位のレベル」かを尋ねます。

10段階中レベル2-9であれば、何故1でなくレベル1と比べてどうしてレベル2-9であるかを説明してもらいます。

その前向きな部分を患者さんに説明してもらいます。この時に患者さんは前向きなことも後ろ向きなことも言うことが多いと思います。これを両価性と言います。ここでは、前向きな部分を拾い上げてその話を盛り上げていきます。

患者さんが言葉に詰まったら、

  • 元々、貴方は健康に対してどんな風に考えていますか?
  • このままで行った時に将来の自分は今の貴方を見てどう感じますか?
  • 健康について他の人をみて、どんな風に感じますか?
  • 健康について他の人は、貴方をどう思っていますか?

などと聞いてみましょう。

ポイントは、正しいか間違っているか?という質問でない方が話が膨らみます。好きか嫌いか?の質問は正解がないので、患者さんの考え方の整理になると思います。

 

プランが立ったら、その実現が可能になるメソッドを一緒に考えます。

  1. 目標を明確にする。何時、何処で、誰と、どの様に行うかを明確にしましょう。
  2. 簡単にする。ハードル低く。失敗して自己肯定感を損なわないように。
  3. 習慣化しやすいような環境の整備。
  4. 記録する。
  5. ダメな時に直ぐ変えるか、直ぐやり直すか?

の5つの事柄を整理していきます。この時に自己肯定感を保つこと、日常に影響を与えることを意識しましょう。

患者さんには実際にメモを書いてもらい持ち帰ってもらいましょう。

 

※2021年2月15日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。