寝たきりにならないために

皆さんは、寝たきりにならないためにどうしたら良いと思いますか?

 

日本人の死因の1番は癌ですし、一生の間で癌に罹る人の割合は2人に1人ですから、癌gが寝たきりの原因でしょうか?それとも死因の2番目の心疾患でしょうか?

平成28年度の国民生活基礎調査によると癌が原因で要介護になった人の割合は、要介護になった人全体の3%に過ぎません。心疾患で要介護になった人の割合は5%です。

認知症18%、脳血管障害17%、フレイル(衰弱)13%、転倒骨折12%、関節疾患10%となります。寝たきりにならないためには、フレイル、転倒骨折、関節疾患は運動と深く関連するので、適切な運動をすることが大切となります(実は認知症や脳血管障害も運動と関連します)。

それでは、適切な運動とは「歩くこと」でしょうか?日本では歩け歩け運動が浸透して1日1万歩の歩行が推奨されていました。しかし、実は歩くことでは、歩けなくことを予防する効果は大きくありません。1日7000歩程度歩けば十分で、4000歩でも良いという科学者もいます。

 

それよりは、体幹の筋肉を維持するスクワットなどが推奨されています。WHOは1日15分あるいは1週間で75分の負荷を推奨しています。

 

また、骨折は歩行障害と直結します。足の付け根の骨を骨折すると、半数の人が外では、1人で歩くことが出来なくなります。

靴やスリッパあるいは階段への適切な対応が求められます。

 

私が、介護士から聞いたところによると、「ご本人の前向きな気持ち」が寝たきりにならないことと強く関係するそうです。

 

寝たきりにならないという情報発信について、もっと包括的な取り組みが必要と思います。

 

※2020年11月18日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。