新型コロナウィルス感染症の窓口を保健所から医師会に移すことが国の方針であると言われています。しかし、感染の広がりや医療体制は地域毎に異なり、画一的な対応は混乱を招くと感じています。
以前もブログで書きましたが、クリニックと患者さんのかかわりが、地方と都市部では全く異なります。かかりつけ医が住居の近くにあるために、かかりつけ医が明確な地方と、かかりつけ医がハッキリしない都市部とは対応は変わります。職場と居住地が別の区にある場合、職場のある保健所は対応してくれないことが多いからです。
現在、冬のインフルエンザとの同時流行に備えて新型コロナウィルスの迅速抗原検査が開発されています。15から30分で結果が出ますので、受診したクリニックで少し待っていれば、その間に結果が出ます。
しかし、もし陽性と診断された場合に、2類の伝染病と診断され、公共交通機関で自宅に帰ることが出来ません。
診断される前でであれば、マスクをして自宅に帰ることが出来るので、クリニックで検査して結果が出る前におそらく公共交通機関で自宅に帰り、自宅からの結果確認となってしまうのです。
ですから、徒歩で自宅に帰れるクリニック以外では、クリニックは迅速抗原検査の結果を直ぐにお伝え出来ないことになってしまうのです。
自宅の近くにかかりつけ医を持っていない都市部の患者さんには、どの様な診断スキームが良いのでしょうか?
私は、検査専門のブースを多数配置して、出勤前に自宅の近くのブースで測定して出社を決めるようなスキームを作るのが良いと思います。
※2020年11月1日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。