新しい人間ドックの開発

医学が進歩して高齢化が急速に進んでいます。しかし、健康診断や人間ドックは大きく変わっていません。

人生100年時代なのにそれに適した人間ドックがないことに多くの人は気がついています。遺伝子検査、新規生活習慣病関連分子の測定、人工知能による解析など人間ドックの差別化が求められています。

私は新しい人間ドックの開発を目指しているいくつかの会社の相談にのっています。

相談に乗ってみて感じることは、「開発者が受診者のニーズを本当にわかっているのか?」ということです。遺伝子検査で癌になるリスクがわかっても、100歳を大きく超えた時に、癌が発症するリスクとすれば、知る必要がないのかもしれません。

そもそも、皆さんは何歳まで生きたいかを知りたいのでしょうか?

多くの人は、「80歳でもゴルフやサーフィンをやりたい。」ということが目指すべき目標と考えているかと思います。現在の人間ドックはそのような目標に答える項目になっているのでしょうか?

食事の指導でも「制限食で生活習慣病にならないこと」も大切ですが、「しっかりした筋肉を維持するためには何を食べたら良いか?」に興味を持たれている方が多いのではないでしょうか?「幾つになっても、格好良く生きたい。」というのが、私が開発しようと思う人間ドックのコンセプトです。

 

2023年7月12日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。