脳梗塞、心筋梗塞は地震と同じで、即座に対応することが勝負

私の義母が、5/12に脳梗塞で、慈恵医大に緊急入院した時のお話をします。

義母は義父と2人暮らしで、隣に義弟夫妻が、住んでいます。

5/12の午前中のゴミ出しは、普段通り、できたそうですが、昼前に体が左に傾くようになり、お嫁さんが心配して義弟に申し送ったところ、夕食時には転倒したとのことでした。

私が22時ごろ、「人志松本の酒のつまみになる話」を観ようと準備していると隣の部屋から妻の声がしてきました。

「吐き気はどうか?めまいはないか?力が入るのか?視野欠損などないか?喋りづらくないか?」などと細かく聞いていました。

元々、義母はメニエル病でふらつくことはあったので、鑑別診断を聞いていたのです。しかし、ポイントは、「鑑別診断を絞り込むことではなく、脳梗塞の可能性があるか?」の1点です。その時、義母はしゃべることもできましたし、歩くことも出来るとのことでした。

しかし、その最中にソファーからずれ落ちでしまったようです。

それは、めまいから来るのではなく、明らかに力が入らない(脱力)で、脳梗塞の症状の1つです。

慈恵の救急に連絡し、深夜に診てもらうことにしました。

それでも、義母は受診を嫌がっていたと聞いています。同じことが、2020年の義父の時もありました。義父は眼科医ですが、脳梗塞発症2日目で、初めて私の妻に連絡をくれました。

脳梗塞の抗血栓薬の投与は発症から早ければ早いほど有効です。

義母の場合、家族に脳梗塞患者がいて、医師の家族もいるのに、手遅れになるところでした。

義母は単なるラクナ梗塞でなく、リスクが高いBranch atheromatous disease(BAD)と診断されました。抗血栓薬の投与がどうにか間に合いましたが、「脳梗塞心筋梗塞地震と同じで、即座に対応することが勝負」ということを皆さんにお知らせしたくて、ブログを書きました。

 

2023年5月15日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。