新型コロナウィス新規感染者数を定点観測

政府は新型コロナウィス新規感染者数を全数把握から定点観測にする方針を示しています。一方で、海外からの入国の緩和、無症状感染者の自宅隔離の停止など従来とは大きく異なる緩和政策を提案しています。保健所にも登録されない前提では、本人が新型コロナウィス感染者でも症状が軽ければ通常の日常生活を送り、再び感染の大きな波を作るリスクがあるでしょう。

一般的に、制限を解いてリスクが大きくなる可能性がある時は、むしろ観察を注意深くすることに力点を置くべきです。現在、第7波もピークを越えつつあります。

今ならば、感染者診断時に入力項目を減らせば、医療機関は全数把握に耐えられると思われます。

入力を簡便にせず、全数把握から定点観測にする方針は、医療逼迫を避けるよりも経済を回すことに軸足を置く政策で医療逼迫の回避がその原因とするのは論点のすり替えのように思えます。

制限を緩和することで増加する患者数を国民が知り得なくなることが、政府にとって好都合なのかもしれません。

私は、経済に軸足を置く政策に、反対という訳ではありませんが、政府がどの方向を向いているかを国民に示すことは重要と考えています。

 

2022年9月1日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。