ワクチンのキャンセル

政府は10月からオミクロン株BA1および2に対応したワクチンの接種を発表しました。

「9月にワクチンの予約をしている方が、キャンセルして10月以降に新しいワクチンを打つべきか?」ということについてみなさん迷われると思います。正解を示すようなエビデンスはありませんし、政府も指針を公表していません。

しかし、先日保健所から連絡があり、「9月にワクチンの予約をしている方にクリニックからキャンセルするかの意向を聞いて対応するように。」とのことでした。

ワクチン予約者全員にクリニックから連絡することは途轍もない労力を要します。しかも判断基準は示されないまま素人の方が簡単に決定できるとは思えません。

政府は医療機関の負担を減らすために全数把握をやめると公表しましたが、発症報告よりもはるかに手間のかかる作業を現場に押し付けました。

もちろん9月にワクチンを予約した人は、オミクロン株BA1および2に対応したワクチンの接種がいつから開始されるかは重要なデータですが、その方々が仕事中に見知らぬ番号から携帯に電話がかかってきた時に応答するでしょうか?

ワクチンの予約や実施は行政が責任を持って行うべき作業と思います。

 

2022年9月7日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。