新型コロナウィルス感染症は後1ヶ月が正念場です。

変異株がデルタ株からオミクロン株に置き換わり、爆発的な感染拡大が起こっています。

オミクロン株は3回目のワクチン接種である程度の感染は抑えられるものの、抗体の減少速度からみて、感染抑制効果は数ヶ月も持たないことが予想され、ワクチン接種だけでは感染拡大は防げないと思います。

実際に米国で医療従事者の10%が感染したという報告や沖縄で300人以上が感染あるいは濃厚接触者になった事実を考えると3回目のワクチン後のブレークスルー感染も一定数いると思われます(医療者は3回目の接種が終わっていると思われます)。

米国や欧州では20万から100万人の新規感染者数となっていますが、死者が数百人から千人程度であれば、医療崩壊が起きていないという報道もあります。米国では既に3000万人以上が感染し、毎日100万人のペースで新規感染者が出てくる、そしてワクチンの効果が限定的であれば、コロナウィルスに対する政策の方向転換が余儀なくされます。

一定の死者が出ても集団免疫を得ていくという方向に変わっていっても不思議はありません。

一方、日本も10万人程度の新規感染者が出てくる可能性は否定できません。しかし、日本での死者は現在10名以下です。オミクロン株拡大と引き換えに集団免疫を得ていく過程で死者が数百人になることは日本社会では受け入れがたいと思います。

2月になれば新しい飲み薬が承認されます。これはオミクロン株にも有効であることが期待されます。

後1ヶ月が正念場です。医療従事者がこれほど感染しているということは、空気感染に近い感染が多数起こっているはずです。医療者はマスク手洗いもしっかりしているはずです。

マスク手洗いだけでは防げません。リモートワークを推進し、特に密閉を避けてください。

 

1月9日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。