新型コロナウィルスのワクチン接種は政府が言うようにスムーズに進んでいるのでしょか?

昨夜、中央区の新型コロナウィルスワクチンの個別接種の説明会に行ってきました。私が所長を務める慈恵医大晴海トリトンクリニックでもワクチンの個別接種を開始しようと思っています。昨夜の説明会はクリニックの先生方が中央区保健所の説明を聞くと言う会でした。

保健所の説明を聞いて質疑応答が行われます。

「クリニックの個別接種により、区民からの問い合わせが多く電話がひっきりなしになるために通常診療ができなくなってしまう。これに関して行政の方で予約管理をお願いしたい。」という希望が出ましたが、中央区では受け入れられませんでした。私のクリニックでも新たに電話回線を増設する準備を行い、それが終わったらワクチン接種を開始することにしました。個別接種においても行政が予約管理をしている市町村も多い中、クリニックの先生に負担を背負わせるとワクチンの接種スピードは大きく遅れます。

「かかりつけの患者さん中央区にお住みでない患者さんもワクチンの接種したい。そうでないとワクチンの廃棄につながる。」と言う意見も出ました。しかし、「中央区ではワクチンは不足しており、高齢者の接種もままならないので、原則中央区にお住みの方のみでお願いします。」との回答でした。

ワクチン接種に関してはオリンピックを意識してか政府の説明と現状は大きく異なる印象を持ちます。

舛添元と都知事が「ワクチン接種予約がようやく取れたものの1回目が「8月21日」と言われて仰天したことを告白した。  

https://news.yahoo.co.jp/articles/0ad3f2c26d53bd0f51fe163cb069857cb1887218

と発信しています。

ワクチンいついて、これほど現状と異なる報道は、現場の負担を大きくします。

 

※2021年6月2日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。