「悩みごと」で心が乱されそうな時のアクションプラン

「悩みごと」で心が乱されるのは、人間がその「悩みごと」に反応して考えるからだと言われています。反応して考えるのは動物の中で人間だけだと言われています。運動部でコーチに殴られた時に「自分のことを考えて殴ってくれたかもしれない。」と考えるのは人間だけで、人間以外の動物であれば、殴られて痛ければ、何も考えず逃げるだけです。パスカルは「人間は考える葦である。」と言い、デカルトは「我思う故に我あり。」と唱えました。

何故、考えるかと言うと考えることで整理がついて楽になることがあるからです。コーチから殴られた時に「自分のことを考えて殴ってくれたかもしれない。」と考えることで、楽になることもありますし、「あのコーチはダメだ。」とレッテルを張ることで、その場をやりこなすことも出来るかも知れません。

しかし、この考えることで「悩みごと」で心が乱されることにも繋がります。

「悩みごと」を考えないようにするとかえって「悩みごと」が頭の中に浮かんできます。

「悩みごと」を考えなくするのではなく、「悩みごと」があることを認めて漂わせておくという手法もあるようですが、そのことは中々難しいと思います。

そのことが出来るに越したことはないのですが、もし「悩みごと」で心が乱されそうになったら、その心の反応に名前を付けて、「ジャックが来た。逃げよう。」と深入りしないようにしましょう。それでも「悩みごと」で心が乱されそうであったら、紙に「悩みごと」についてドンドン書いていきましょう。そのメモ書きは誰も見せないようにしましょう。そsメモ書きは、想像以上に頭が整理されます。

「悩みごと」について整理されていないから心が乱されることが多いと思います。そのメモの中で、自分ではどうにもならないことは、考えないようにしましょう。これはスティーブン・コヴィーの7つの習慣で書かれている影響の輪の外側の事象に対する対処法です。新型コロナウィルス感染症の新規感染者数で心が乱されるのは、影響の輪の外側の事象で悩んでいることになります。

そして、これからの対処法を考えてみましょう。

その時には、元々の自分、将来の自分がどうなっているか?自分以外の人なら、その悩みをどのように捉えるか?相談できる人がいるか?など多角的に考え、自分が楽になる対処法を選びましょう。善悪や損得、好き嫌いなどより、楽かどうかを選択の指標としましょう。

 

「悩みごと」で心が乱されそうな時は、「漂わせる」⇒「名前を付けて深く関わらない。」⇒「メモして吐き出す。」⇒「自分の影響の外側を考えない。」⇒「自分が楽になる対処法を選ぶ。」がアクションプランです。

 

「悩みごと」をダイエットなど健康管理に置き換えると、習慣を変えることが出来るかも知れません。

 

※2020年12月11日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。