生活習慣を変えない人へのアクションプラン

先月27日、厚生労働省が興味深い調査結果を発表しました。

 毎年実施している「国民健康・栄養調査」の中で、「健康無関心層の実態」を初めて調査したのです。回答したのは、全国の20歳以上の男女約5700人。

 

 「あなたは、食習慣を改善してみようと考えていますか」との質問に対し、以下の7つの選択肢から選んでもらいました。

 

・改善することに関心がない

・関心はあるが改善するつもりはない

・改善するつもりである(おおむね6か月以内)

・近いうちに(おおむね1か月以内)改善するつもりである

・既に改善に取り組んでいる(6か月未満)

・既に改善に取り組んでいる(6か月以上)

・食習慣に問題はないため改善する必要はない

 

 その結果、男女ともに最も多かったのが、「関心はあるが改善するつもりはない」(男性24.6%、女性25.0%)でした。次に多かったのが、男女ともに「食習慣に問題はないため改善する必要はない」(男性21.4%、女性21.3%)。三番目は、男性が「改善することに関心がない」(16.5%)、女性が「既に改善に取り組んでいる(6か月以上)」(15.6%)とのことです。

 

 「あなたの健康な食習慣の妨げとなっていることは何ですか」という問いに対しては、男性で30代、40代、50代で最も多かったのが、「仕事(家事・育児等)が忙しくて時間がないこと」、女性ではこれらの世代に加えて20代もこの回答がトップでした。ちなみに男性の20代の1位は、「面倒くさいこと」でした(以上は、先日取材を受け、11月10に否掲載された読売新聞オンラインの内容です。https://www.yomiuri.co.jp/column/naruhodo/20201106-OYT8T50056/)。

 

「忙しさ」を言い訳にすることは、自分の行動を自分で選んでいないことになります。

習慣を変えない人にとって、一番都合の良い言い訳になり、それ以上「習慣を変えない」ことについて考えることをやめ、問題を棚上げにするのです。

実際に、わが国において、忙しいと思われる40代の男性では、健康診断で糖尿病が強く疑われる場合でも、医療機関を受診する人の割合は50%です。

この考え方から抜け出すアクションプランは2つです。

「自分の行動は自分で決めた方が、他人から押し付けられた忙しさを原因の影響を受けるより、納得がいく。」と強く意識することです。

そして、もう一つは健康に良いと思われる行動を1つでもいいからやってみるということです。

私に場合は、入浴時にユックリ湯船につかり、体のどの部分から温まっているかを深く観察しています。何か持続可能な健康に良いと思われる行動を続けることが成功体験になります。

 

皆さんはどの様なことなら続けることが出来ますか?

 

※2020年11月12日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。