行動変容を促すキーワード

「人間と動物の違いは何か?」という命題について、様々な回答があるかと思いますが、最適解と考えられているのが、「人は選択する。」ということです。

それでは、どの様な基準で選択するかといえば、①善悪、②損得、③好きか嫌いかの3種類と言われています。この中で、一番強く心を動かすのが、「好きか嫌いか」ということだとも言われています。

人は、「好きか嫌いか」を自由に選択できることが幸福と考えることができるとも言われています。

しかし、善悪や損得と比べて「好きか嫌いか」はとても複雑な基準であることもわかっています。「今の仕事は嫌いだ。」と言っている人も、「そもそもその仕事が好きだからやめられない。」ことも多いからです。

そもそも、人は自分の考え(主観)のもとに行動するのですが、その考え(主観)は善悪や損得など客観的要因に影響を受けます。

 

主観は「やり方」よりも「あり方」に起因するものです。

人に行動変容を促す時には、「客観・やり方」よりも「主観・あり方」にアプローチした方が良いことがあります。現在は情報に溢れていて「やり方」については接する機会が多いからです。

「あり方」を知るために「How」でなく「Why」を考える必要があります。子供の頃からの本質的な自分、他者と比較した自分など時間軸と空間軸を変えた視座を持つことも有効です。

 

2023年8月8日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。