フェケアあるいはフェムテック

今度、「会社で女性活躍推進のために知るべき健康課題のリテラシー」についての講演を依頼されました。

当初は、フェケアあるいはフェムテックのように女性の生理的な状況に対しての会社のリテラシーを上げることが主旨でしたが、フェケアあるいはフェムテックのような文言をなるべく使わないようにという希望が主催者からありました。フェケアあるいはフェムテックのような文言には女性社員あるいは男性社員の中で距離をおく人もいるだろうということから、そのリクエストが出たらしいとのことですが、正にそのような日本社会がフェケアあるいはフェムテックに対する問題を棚上げにしてきたのだと思います。

 

それはさておき、女性あるいは男性に対する議論では、中道な考え方よりは、先鋭的あるいは旧来的な意見が表に出てきている印象があります。

松本人志さんや伊藤純也さんの女性問題も週刊誌記事だけでネットが盛り上がっています。その中でコンプライアンスが制限され、その問題点を宮藤官九郎さんが「不適切にもほどがある」というドラマに仕立て上げています。

もはや女性に「髪を切ったの?」と聞く男性はほとんどいません。私は管理者として妊娠している女医さんに「大丈夫ですか?」などの声をかけることがスムーズにできなくなっています。男性がフェムテックに対して声をあげにくい環境が作られていきます。

 

本来、女性活躍推進のために起こっている運動が先鋭化してコンプライアンス制限により、女性活躍推進の場を奪っていくことを懸念しています。

 

2024年2月14日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。