看護師の退職

新型コロナウィルス感染症拡大で新規感染患者数が大幅に増加しています。

多くの大学病院で、看護師の退職者の割合が増加しているそうです。その中でも新型コロナウィルス感染病棟勤務の看護師の退職者の割合が多いと聞きます。

医療者は、自分の休みを減らして重症患者さんを診ることは覚悟しています。しかし、新型コロナウィルス感染症拡大以前は、患者さんを診ることで、自分が感染することは全く想定していませんでした(米国で新型コロナウィルス感染症に対応しているCDCは軍隊の一部です。細胞兵器に対応する部門です。)。

新型コロナウィルス感染病棟勤務の看護師の退職の割合が多いが多いことは合点がゆきます。

 

しかし、良く話を聞いてみると状況はもっと深刻でした。新型コロナウィルス感染病棟勤務の看護師は新型コロナウィルス感染症拡大の時は新型コロナウィルス感染病棟勤務するのですが、感染が治まると他部署に再派遣されます。そこでは慣れない業務と人間関係の中で十分な力量が発揮できないという経験を強いられることになるのです。

新型コロナウィルス感染病棟でも治療以外の時に患者さんの話を聞く時間も制限されるでしょう。看護師としてのスキルアップにつながりません。

このような看護師の労働環境を考えた時に、新型コロナウィルス感染病棟を増やすと言うことは簡単なようですが、実際には多くのハードルがあると感じます。

 

2022年8月9日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。