発熱患者難民

コロナの隔離期間の短縮を求めるブログを7/20に書いたら。本日隔離期間の短縮が発表されました。

ところで、私が所長を務める慈恵医大晴海トリトンクリニックでは発熱外来をおこなっていますが、発熱の方と一般の患者さんはゾーニングによって隔離されています。そのため1日で拝見できる患者数は数人です。

一方、発熱の方は抗原キットで陽性になった時には医療機関を受診するように会社から求められるのですが、発熱患者さんを診るキャパシティーはクリニックにはなく、断られることが多いようです。

感染患者数が増えれば、皆さんの感染のリスクは高まります。オミクロン株の感染形式の主体はマイクロゾーム感染で、換気が悪ければ一般のマスクをしていても感染します。子供のマスクには否定的な風潮が強まり、20歳以下の感染が爆発的に増えています。通勤電車でも容易に感染しますし、映画館などでも感染するでしょうが、以前のような行動制限を強いることを政府は選択できないでしょう。

子供にも感染が広がり、学校などを始め至る所で感染が広がっているので、飲食店などを制限しても感染者減少効果が少ないからです。規制をかけないのは、今の状態が大丈夫なわけではなく打つてがないのです。有効な手立てがない状況です。

飲食店だけの制限でなく、通勤、通学の人流を止めれば確実に感染者数が減少し、短期間で制限が解除され、むしろその後に十分な経済を回すことにも有効かもしれませんが、世論が許さないでしょう。

それでも、今までと同様に3ヶ月毎に感染が収まる可能性もあります。方向性がわからないまま、今はパンチドランカー状態になっています。

2022年7月22日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。