クリニックの実感

新型コロナ感染者数が、先週を超える日がポツポツあり、第7波の可能性が危惧されています。

東京都の新型コロナ感染者数は8千人前後でこれは第5波のピークの倍以上の数値です。しかし、私が所長を務める慈恵医大晴海トリトンクリニックの発熱外来受診患者数は、現在もそれほど多くありません。むしろお子さんから職員の感染が続いていて医療スタッフに複数名の感染者が出ています。この数は第5波とは比べ物にならないぐらい多い印象です。

80%の高齢者の3回目のワクチン接種が終わり、子供へのワクチンが進まない今、高止まりを抜け出すことは出来そうにありません。

現在、新型コロナ感染症に対する経口薬は2種類あります。国産の経口薬は塩野義製薬が開発しています。

しかし、クリニックで経口薬を処方することは制限がかかっていて一般的ではありません。

薬価が高いために多くの人に処方できない。そうすると製薬会社も利益が得られないので薬価を下げることができないというジレンマに陥っていきそうです。今政府が行うべきことは経口薬処方の環境整備と思われます。

2022年4月7日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。