共産主義とガイドライン

マルクス共産主義は何故世界全体に浸透しなかったかの原因の1つに地域を均一化してしまったことであると考えられています。

A地区にパン屋を1つ作るとB地区にもパン屋を1つ作るという政策を実行した時にA地区のパン屋は繁盛し、B地区のパン屋は誰一人客が来なかったとします。

A地区とB地区では人口も異なり、住民の嗜好も違うかもしれません。しかし、A地区のパン屋とB地区のパン屋の収入は同じに設定されるのが共産主義の基本です。こうやって特定の地域で必要なものを必要なだけ供給する社会システムが崩壊していきました。

 

現在の医療のガイドラインは、1人の人を平均値と比べて指導するように出来ています。筋肉量が多くて体重が多い人も脂肪が多くて体重が多い人も同様の指導方法になります。本来はカスタマイズされた介入が必要なのにそれが出来ていません。

今までのガイドラインで基になる論文は、大人数に参加を求めて差を求める言わば、全ての人を均一であるという前提で行われた研究の報告です。

ですが、その結果はカスタマイズされたものではありません。AIの進歩によって解析方法が変われば、カスタマイズされた医療が実践される可能性があります。

その時は共産主義が崩壊したように、現在の医療の常識が大きく変わると思われます。

※2020年12月25日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。