ロジック・ハラスメントをさける議論の進め方

少し前になりますが、フジテレビのワイドナショーでロジハラのことを話題にしていました。正論で相手を追い込むことだそうで、ロジック・ハラスメントを略してロジハラと言うようです。

 

ダウンタウンの松本さんも驚いていましたが、感情的でなく論理的に説明することがハラスメントと取り上げられると、人を説得することを諦めざる負えないとも感じます。

 

ビジネス上の重要な会話は、「現状の問題点を把握し、正しい方向に導く。」ことが、殆どだからです。

 

しかし、ここで、注意べきなのは「自分の意見が正しい」という感覚が伝わらないようにすることと「相手に意見を述べるスパースを残す。」ことが重要な気がします。

 

「自分の意見が正しい」ことを押し付けないために

  • 評価する内容は、個人の資質ではなくやり方に着目すること。
  • 「~は何である。」と断定するのではなく「~は何であると思う。」と自分の感じ方として示すこと。

が注意点だと思います。

「相手に意見を述べるスパースを残す。」ためには、

1.「私は~何であると思う。」で終わるのではなく「私は~何であると思うけど、貴方はどうですか?」と意見を求めること。

2.「○○」と「△△」があるけど、どちらが良いと思う?と導きたい方向性から出ている2つの選択肢を選ばせること(「××」の選択肢を最初から抜いておく手法です。)。

が注意点です。

 

こんな視点で、国会答弁をみていると「~は何である。」と断定するのではなく「~は何であると思う。」と自分の感じ方として示すことが多いことに気が付きます。自分の思いは、訂正することが容易いからです。

 

これは、私が行っている行動変容外来でも良く用いられている手法です。

  • 運動に関しては、貴方自身、随分対策を考えてこられたでしょうから、私の提案は的外れかもしれません。
  • 体重は変わってないですが、夜は疲れてしまうならスクワットをやったのが夜より、朝の方が良かったように思いますが、どうですか?
  • スクワットとウォーキングとどちらにしましょうか?

等という感じです。

 

※2020年12月18日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。