行動変容外来を開設して④

私が行動変容外来を開設して4年経ちましたが、その中で医療システムも変わってきましたが、その速度は必ずしも速くありませんでした。しかし、新型コロナウィルス感染症は医療システムを大きく変える可能性があります。

 

先ず大きいのは、国民の皆さんが自分の健康に目を向けたということです。コロナ禍で企業に対する帰属意識も大きく変わったでしょう。「病気は医者任せ」から「自分の身は自分で守る」というグローバルな考え方にシフトしてきます。

 

行動変容外来診療はコーチングなので、患者さんニーズに沿って進めて行きます。ですから今は、新型コロナウィルス感染症の情報を共有します。解らないことは一緒に調べます。このブログで発進したコロナ関係の情報を私は患者さんと共有しています。コロナ禍のもと医師と患者さんが同じ方向を向いて解決策を見出していく経験が、コロナ後の医師と患者さんの診療方法に大きな影響を与えるはずです。

 

また、リモート診療の整備が進んだことは行動変容外来の浸透を後押しするはずです。

現在、電子カルテにAIシステムが組み込まれた商品もあり、行動変容外来に携わる医療者の仕事量の軽減や患者さんの受診負担軽減に結びつくでしょう。

現在のリモート診療は新型コロナウィルス感染症拡大に伴う時限的な措置です。様々な法整備をして、我が国が誇る既存の医療体制を守る必要がありますが、それでもリモート診療の利便性へ進む方向性は変わらないと思います。

AMAZONで商品を買うように、自宅で、医師―看護師―栄養士―心理療法士―スポーツトレーナーで構成された診療パッケージから自分の希望するコンテンツを選んでいく診療が生まれてくるかもしれません。

 

※2020年8月15日時点の医師横山啓太郎個人の意見です。