自分のブログを振り返る。

私が2020年4月にブログを開始して4カ月が経とうとしています。このブログは私が大学病院で初めて開設した行動変容外来を世の中の人に浸透したいという思いで始めましたが、振り返ってみると多くの記事が新型コロナウィルス感染症と関連があるものになっています。これには2つの理由があります。

 

1つ目は私が慈恵医大晴海トリトンクリニックの所長であり、皆さんが発熱や咳が出た時にかかる臨床医である点です。マスコミで情報発信をする感染症の専門家はそもそも臨床医でない人が含まれています。その方々がPCR増やすべきと政府の批判をしていた時には臨床現場では防護服もない状況でした。また、医療崩壊の記事が出た時のインタビューを受けるのはICUの患者さんを診ている医師です。しかし、これも皆さんPCR検査を受ける時にスムーズに受ける方法を知っている医師ではありません。私は大学病院で新型コロナウィルス重症患者の情報を目の当たりにして、自分のクリニックでは一般の発熱患者を診るという立場にいるのでどうしても世の中にある情報が偏っていることが気になるからです(私は感染症の専門家でなく、大学病院で重症患者を診ている先生方の大変さを知ると気が引けますが、特に東京では居住地の保健所ではPCRの対応をしてくれますが勤務地の保健所だとPCRの対応をしてくれないことがあることなどは現場からのレポートでなければ解りません。だから、それがわかる立場に今いる私が書く必要を感じました。)。

 

2つ目は、新型コロナウィルス感染症が長期化するにあたり、With Corona の社会に持つべき意識は、生活習慣病の患者さんがご自分の病とどの様に付き合っていくかを模索していく行動変容外来と類似しているからです。Post CoronaでなくWith Coronaでは、視点の持ち方で解答が全く異なります。生活習慣病の患者さんがご自分の健康や病気を生命財産としてポジティブに考えていくことが、持続性のある対応です。旅行に行けないのは大変ですが、私たちが巣籠生活で得たものは全くなかったでしょうか?新型コロナウィルス感染症の中で得られるものを皆さんと見つけたいから、私はこのブログを書いています。実は皆さんが利用されているUber eatsの母体であるUberは2009年リーマンショックの最中に設立されています。

 

コロナ禍では、画一的な視点を持たないことが大切です。多くの皆さんが今の感染状況と4月の感染状況を比較しています。しかし、感染拡大様式もPCR検査数も異なります。新規感染者数だけでは、比較は意味がありません。一方、4月より医療体制が整っているからと言って大丈夫な訳でもありません。

大切なのは1週間前と今の比較、そして1週間後の比較です。政治家やマスコミも含めて4月と比較するのは大きな間違いなのにそれに踊らされてしまいます。。

 

生命財産を守るために新しいPCやVR機器を買ってみたらどうでしょうか?バイクの免許を取るのも悪くないです。犬を飼うのもアリでしょう。

 

※2020年7月28日時点の医師横山啓太郎個人の意見です